会長あいさつ
昭和63年に「バンビの会(染色体障害児・者を支える会)」が非営利団体として発足しました。その当時、私は医師(小児科医)になって3年目で辻芳郎小児科教授(現名誉教授)、新川詔夫原研遺伝教授(現名誉教授)のご指導のもと、原研遺伝で大学院生として主に分子遺伝を中心に研究をしておりました。辻教授、新川教授、それから中村様(現在清水市在住)らのご尽力で本会が「連絡互助会」としての機能、つまり患者家族のみならず 医療関係者、教育関係者、療育関係者や福祉関係者など染色体異常児・者およびその家族に深く関与する方々が賛同し、情報連絡を含めより良い方向性を考えるための会として始まったものと認識しております。その後、本会が設立してから現在28年目になりますが、これまで長く存続できましたのは、一重に会員の皆様および私どもを支えていただいた皆様のおかげと感謝いたしております。
私どもバンビの会の特徴の一つに上記のことが関係してか、特に医療関係者とのつながりの強さが挙げられるかと存じます。各種アンケート調査依頼などには、その目的が私どもの会の方向性と大きくずれない限りにおいてご協力をしておりますし、逆にその結果などを真っ先にフィードバックしていただいております。このような信頼関係が、平成18年に始まった「ダウン症候群トータル医療ケア・フォーラム」にもつながっております。また、長崎大学などの学生もボランティアとして私どもの活動を支援していただいたり、企 業としてサポートしていただいているところもあり、感謝に堪えません。
私どもを取り巻く環境は日々変化しておりますし、それを網羅的に把握することは困難 を伴いますが、全体像を見渡した上で現在の状況を確認するというスタンスは極めて重要と思います。その意味におきましても、最新の情報を共有しつつ、様々な染色体異常の患者・家族に共通する問題や各疾患の特性が深く関わる問題を再確認し、今後の方向性を探っていく必要があると思っております。
多くの皆様に私どもの会「バンビの会」の存在を知っていただきたく、ホームページをリニューアルすることになりました。プライバシーの問題などから、個別のものは制限せ ざるを得ないところはありますが、是非、目を通していただけますと幸甚です。
引き続き、皆様のご理解とご支援をお願い申し上げつつ、挨拶とさせていただきます。