会長あいさつ

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この度、バンビの会の会長を務めさせていただくことになりました、中山裕介です。
まず初めに、これまで家族会を支えてこられた歴代の会長の皆さま、そして活動を共にしてくださったすべてのご家族の皆さまに、心からの敬意と感謝を申し上げます。
私は近藤前会長と同じ小児科医です。バンビの会に関わるきっかけは次女がダウン症であり、バンビの会に入会したことでした。
染色体に異常があると告げられた日、きっと多くの方が、これから先の人生に不安や悲しみ、時には孤独を感じたことと思います。私自身もNICUで点滴を繋がれた子どもの姿を見たときは小児科医でありながらも不安を多く感じました。哺乳をするだけで顔色が悪くなり、酸素の値が下がるというのは親としては早くどうにかできないかと願ったものです。
心臓の手術も1才までに2回行い、手術室の前で「無事に終わりました」という知らせを待っていた時間のことは今でも忘れられません。現在は順調に成長し、姉とともにバレエを踊るなど元気に日々を送っています。
近藤前会長が現在のバンビの会を育て、家族会でありながらも様々な研究にも取り組み、より良い将来のために活動をしてくださっています。今現在もパタカラや歯科、睡眠時無呼吸などについて取り組みを行っています。このような家族会は他にほとんどないのではないでしょうか。近藤先生の一生懸命で真面目な姿に加え、会員のみなさまが活動に賛同し、ご協力いただいた結果でもあると思います。
ダウン症のことはまだまだわからないことばかりです。教科書を見ても併発しやすい病気のことは書いてありますが、日常で家族が抱える課題の対応策などは書いてありません。私もわからないことばかりですが、近藤前会長の取り組みを継続しながら、私なりに様々な課題解決に向けて取り組んでいきたいと思います。
患者家族の一人として、これからみなさんと一緒に悩んでいきたいと思います。悩みながらも子どもたちの歩みを支え、見守り、育てていきましょう。
小さな一歩でも、共に歩めば、それは確かな道になります。これから私はこのバンビの会をさらに温かく、安心できる居場所とし、同じ悩みをもつ仲間がいて、寄り添い、喜びを分かち合える場所にしていきたいと思います。
この会が、その一歩を後押しできる存在であり続けられるよう、皆さまのお力をお借りしながら、精一杯務めてまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。

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