【3月9日勉強会議事録】
3月9日(土)11:00~12:00)勉強会についてお知らせいたします。
今回は17名の方にご参加いただきました。
❶日本ダウン症療育研究会の講演内容について
【今村先生】
・ダウン症には自閉症スペクトラム(発達症)が17%くらい存在する。
・ダウン症は自律神経系が弱い。(交感神経→行動を高めるもの、副交感神経には新旧がある。新=心をシャットダウンする。旧=心を落ち着かせる)新と旧を行ったり来たりする。
・本人が固まっていたら、安全・安心な場所、もの、刺激を与えたりする。
【一般演題】
①ダウン症者のための認知評価尺度の対象拡大のための検討→若年層にも使えるようになる。
②ダウン症候群のある人々の言語機能、嚥下、口腔機能、言語聴覚療法に関する調査結果
→ダウン症の吃音は約2割に見られる。話の始めやフリーで話すときに出ることがある。大人になっても食事への注意が必要。
→言語療法はほとんど小学入学前に終了している。
③成人期ダウン症遺伝外来における循環器スクリーニング
→先天性疾患の人は5割いる。多くの人は大丈夫だと言われているが本当に大丈夫なのかを調査した。60-70人、ほぼ大丈夫という結果が得られた。
→大人の場合は、心臓弁が緩んでいる人が1割いるかもと考えている。
④ダウン症候群を持つ児・者の睡眠時無呼吸関連症状の実態と健康関連QOLの関連
→医療ケア・フォーラムでも取り上げていただいたが、50-70%が該当し、大人になると100%になる。
【特別企画】パタカラプラスの活動について
・コンテンツグループは長崎が主軸となって活動。
・AIでのアプリグループは今後動作が入ってくる。
・9-12月の半年間、佐世保支援学校 北松分校の小学部12人に1日2回コンテンツをやっていただいた。→言葉の数と明瞭性が改善された。
❷Mガードサプリメントについて
・半数以上の方に効果が見られた。動作がスムーズになり、拒否が減少した。
・聖マリアンナ大学でWブラインド(薬と偽物を利用)をして、効果についての研究を行なっていく。
→成果が出ると、サプリメント→薬になり、保険適用となることがある。
❸排尿障害について
・多くの人に症状がある。アリセプトが効果がありそう。が、30歳未満の人に対しては使用出来ない。現在一番若いのは小学生。
・アリセプトは個人運用が可能。差が大学とむつみの家で共同研究を行なう。
❹ダウン者の平均寿命について
・ダウン症の平均寿命は現在60歳前後と言われている。
・成育医療研究センターでダウン症候群の方の死亡診断書で死因を調査→肺炎・気管支炎が多かった。
・以前の勉強会でもお話があった「テロメアの長さを測ることで寿命を知る検査」は、みさかえの園で実施とのこと。
・テロメアの長さが他の人たちと比べて短いのか?途中で短くなるのか?短くなると細胞分裂が出来なくなる。
→近藤先生の予約を取る際に「テロメア」もお願いしたい。と伝える。検査は早くても5月以降くらいの予定。
→検査は本人と親、兄弟でも可能。
→みさかえの園で検査→熊本大学に送付→シンガポール国立大学に送付→結果が判明。(6か月ほどかかる)
添付ファイル:【3月9日】勉強会