健康に過ごすための栄養学

おやつを楽しむ

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1、食品の選び方

①商品の裏の成分表示をチェックする癖をつける。
成分表示にはエネルギー・タンパク質・脂質・炭水化物・ナトリウムなどの表示が載っています。ナトリウムが高い物は塩分の摂りすぎに繋がりますし、見た目ではわからないけれど意外とエネルギー量が高いものもあります。成分表示はお菓子の時だけではなく、弁当や惣菜を買う時などにもチェックするように心がけましょう。
②その時食べる分だけを買う。
買いだめをしてしまうと、ついある分だけ食べてしまい、食べ過ぎてしまいます。もし、買ってしまったとしても、目に届かない取りにくい所に置くようにしましょう。また、お腹が空いている時に買い物をすると、買いすぎてしまうので、なるべく避ける様にしましょう。
③砂糖入りの清涼飲料水はなるべく飲まない。
ジュースの原材料の表示を見てもらうと、ぶどう糖果糖液糖・果糖ぶどう糖液糖などの異性化糖という糖質が使われている場合が多く、これは水に溶けやすく甘味を感じやすいように砂糖を変性させたものです。水に溶けやすい為、飲んだ時に血糖値を上げやすいので、飲みすぎには注意が必要です。

2、食べる時間

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①なるべく、寝る前には食べない。
食べるのであれば午前中や運動の前が理想的です。
②食べる時のルールを決める。
例えば、週に3回食べるや、運動を1時間以上頑張った日だけ食べるなど、自分のライフスタイルに合わせて決めておくといいでしょう。

3、食べる量

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①適正エネルギー必要量の範囲内で食べる。
目安として、1日80~100kcalぐらいまでに抑えましょう。
②少しずつ味わって食べる。
食べる時は全部出すのではなく、その時食べる分だけ出して、一度に食べてしまわない様にしましょう。少しずつゆっくり味わって食べる事で少量でも満足感が得られます。個包装や小袋入りの物を選ぶようにするとよいでしょう。
③無意識に食べない。
お腹が空いていないのに、口寂しくてなにかしら食べてしまうという事はないでしょうか?無意識に食べる事をできるだけなくして、おやつを特別な時間として楽しむようにしてみてください。

基本的に食べていけないという物はありません。適した物を、適切な時間に、適切な量だけ食べるという事に注意して、おやつを楽しみましょう。

よく噛んで食べる
一般的にダウン症の方々は生まれた時は身長体重共に小さく、母乳の飲みが悪かったり、感染症にかかりやすく合併症があったりする為、体重がなかなか増えない子も多くいらっしゃいます。また、身長の成長に遅れて、あとから体重が増加する傾向にあるので、そこで体重を増やしたいから食べられる物を食べられる量だけ食べさせるという食事になってしまいがちで、成長してもそのままの食生活を続ける事によって食べ過ぎになってしまう可能性があります。基礎代謝は年齢と共に低くなっていきますので、成長に合わせて食事を変えていく事が必要です。
早食いが肥満に直結するという訳ではありませんが、早食いや丸飲みは食べ過ぎの原因になります。満腹中枢が刺激され満腹感が生じるまでには、食事開始から20分ほどかかると言われています。よく噛んで食べることによって食べる時間が長くなり、消化も助けます。
しかし、よく噛むという事は自分で意識しないとなかなか難しく、わかっていても実践できていないという方が多いようです。そこで、噛む回数を増やす料理のポイントに加えて、自然と食事時間を延ばすような食べ方のポイントも紹介します。
1、 食材を大きめに切る。
大きめに切ることで噛む回数も増え、見た目にもボリュームが出ます。
2、噛みごたえのある食材を使う。
ごぼうやれん根などの根菜類、こんにゃく、タコ、イカ、貝類などは噛みごたえがあり、簡単に噛み切ることが難しいので、噛む回数を増やすことができます。
3、風味のある食材を使う。
しそやかいわれ大根などの香味野菜や、ちりめんじゃこや桜えびなどの小魚、ひじき、ごまやコーンなどは噛むことで風味が出る為、意識しなくても自然と噛む回数を増やせます。また、干し椎茸、昆布、スルメ、煮干しなどは噛むたびに味が出るので、自然と噛む回数が増やせます。
4、味付けは薄味に。
薄味にすることで、素材の味を良く味わって食べようとするので、噛む回数が増えます。
5、ワンプレートよりも別盛りに。
ワンプレートの料理や親子丼やカツ丼などの丼物は早食いしやすいので、なるべく別盛りにして早食いを避けるようにしましょう。
6、肉や魚は骨付きを使う。
骨付きを使うことで、丸飲みできなくなり、箸などでほぐす手間もかかるので、早食いを防止することができます。また、少ない量でも見た目のボリュームをアップする事ができます。
7、一口の量を減らす。
なるべくスプーンより箸を使うようにし、スプーンでも小さ目のスプーンにすることで、一口の量を減らし食べる時間を長くすることにつながります。
8、一緒に作りながら食べる。
手巻き寿司や鉄板でお好み焼きや焼き肉など、自分で作りながら食べると食べる間に作る作業が入るので食事時間を長くすることができます。しかし、その時は食べ過ぎない様にあらかじめ一人分の量を分けておくといいでしょう。

ゆっくり30分以上かけて味わうことで、腹八分目でも満足感が得られるようになります。食事はなるべく一人ではなく、時間に余裕を持ってみんなで楽しく会話をしながら、ゆっくり味わって食べるようにしましょう。